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ビジネスの視点から見ると、日産では多くの優秀な女性が、無駄になっていると感じました。たとえばマネジメントポストに女性が就く場合、彼女はありとあらゆる障害を越えなければなりません。男性の同僚と比べると、より多くの障害を乗り越えてそのポストに到達しています。 現に、日産の経営陣あるいはマネジャーと接していると、そこにいる女性はその中では際立って見えました。同僚よりも完全に際立って見えたのです。なぜならば彼女はそれだけ多くの力を注いでそのポストに到達したのですから。わたしはそこで、そのほかにも多くの女性の才能が埋もれているということを感じました。 わたし自身も、子どものころからいろいろな文化、いろいろな企業文化にも触れてきて、その体験を通して実感しているのですが、多様化、つまり違いこそが興味をそそるもの、面白味を生み出すものであると確信しています。 女性採用の雇用基準を設けることなどで、一つの大きな流れを作るとは思いますが、ただ枠組みを作っただけで終わりというのであれば、これはあくまでも強制されたことです。そうではなく、ある一定の期間様子を見て、その後さらにその枠を増やしていくという目的のための枠組みであれば、大いに結構だと思います。 2年前、最初にこのシステムを導入しましたが、当初は女性がほとんどいませんでした。全員で1,000人のうちほとんど女性はいませんでした。そこで問題が見えてきました。適正な人事考課が行われていなかったということです。 そこでまず第一に、そのシステムに乗せる女性を掘り起こすという作業、誤解を解くという作業を立ち上げ、やっと今になって多くの女性候補者をこのシステムに乗せられるようになりました。外からも採用しました。 たとえば先ほども触れましたが、わが社でマーケティング・インテリジェンスを担当しているバイス・プレジデントは女性ですが、彼女は外部から採用しました。非常に優秀な方で、年齢も40歳前後と若い女性です。彼女はとにかく貢献度を買われています。彼女は非常に高いプロ意識を持って仕事に従事しています。だからこそ彼女はこういうポストにいるのだということを周りも認識しています。 年齢や性別、日本国籍の有無ということではなく、あくまで貢献度が重要なのです。 もちろん現状の限界はあります。こういうふうにいくら話しても現実の壁はあります。中には抵抗する人もいます。理解しきれない人もいます。しかし、方向性としては正しいと思っています。そして願わくは可能な限り日産という会社も、すべての優秀な人材の恩恵にあずかれることを期待しています。そのためにも極力、性別、国籍といったものさしではなく、その貢献度に応じて採用していきたいと思っています。
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CEO カルロス・ゴーン氏 |
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