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お子さんにはぜひ質の高い音楽を!
あっという間に1週間が過ぎました。サーベイへの投稿、本当にありがとうございました。2005年がみなさまにとってよい年になりますように……心から願っています。 「絶対音感」をテーマにしたサーベイもあっという間に最終日! みなさんの貴重なご意見、本当にありがとうございました。 私はなんでも簡素に(誰にでもわかるように)考えてしまうので、毎回かなり強引に言い切ってしまったことがあるかもしれません。『絶対音感』の本はややこしくこねた感じがしたのですが、「ではいったい絶対音感とは何か」ということをはっきりと言ってませんでしたから、今日はざっくり結論を出しましょう。 「絶対音感」とは442Hzで12音の音階を7〜8オクターブわかる感覚のことです。ここで犯しやすい間違いは、広く「音感」と「絶対音感」とを混同してしまうことです。ピアノのように始めからピッチが調整されている楽器が、絶対音感が一番身に付きやすいです。反対に弦楽器のように、半音階の間の微妙なピッチが出せる楽器は、ピアノよりゆっくりと「絶対音感」が育まれます。 しかし、絶対音感は、1度育まれても「昔はあったけどなくなった」という投稿にみる通り、絶対的、永久的に継続するものでもありません。私はハンガリー国立リスト音楽院で勉強しているとき、市内にたった1人しかいない調律師が旅行に出てしまい、ピッチが下がりまくったピアノで1カ月近く練習したことがありました。おりしも、休み中でレッスンもなく、演奏会にも出かけずひたすら練習していたのです。始めは気持ち悪くて仕方がなかったのに、毎日何時間もそのピアノで練習したため、3週間くらいたったら絶対音感が狂ってしまったのです。切符を買っていた有名ピアニストのピアノリサイタルを聞きに行ってそのことがわかり、愕然としました。すごくショックを受けて、その日から調律が終わる日まで、学校のピアノで練習しました。私にとっては、絶対音感はなくてはならないものです。 それぞれの調による微妙な味わいは「移動度」でしか聴こえない人には楽しめないでしょう。私が大好きな調は変ニ長調です。あるときの私のリサイタルは半分以上のレパートリーが変ニ長調でした。主音であるレのフラット、その上に重なる和音のかもしだすしっとりと深みのある音は、ノクターンなど、うっとりするような曲想に驚くほど合うのです。自分で演奏するとき、変ニ長調の曲というだけで、どんな演奏が最高に響くか、イメージがわきます。これは絶対音がなければわからないことです。また、同じ曲をハ長調で弾くと、もうなんともちょろい? 感じに響いてしまい、がくっときます。しかし、私は演奏家だからそこまで掘り下げますが、一般のリスナーはそこまでする必要はないように思います。万人に必要なものではありません。ただ、大変深く音楽を理解し楽しみたい方には、絶対音感があった方がずっとよいと思います。 右脳との関係は非常に興味のあるところで、これからの研究テーマにしたいと思っています。 どちらにしても、音楽は人間になくてはならないもの。戦争で音楽を禁止された民が、終戦して始めにしたことは音楽を奏で、聞くことだったそうです。また、広い世界のあらゆる民族、部族で音楽が存在しないところはないそうです。 私のまとめは、1.「絶対音感」はとくにクラシックのアーティストにはあった方がよい、2.アーティストでもすごく努力すれば絶対音感のなさはカバーできる、3.あってなんら邪魔になるものではない(心を広く持って、批判的にならないように)、4.絶対音感はなくとも音感はよい方が音楽を楽しめる。 そして私のお願いは、質の悪い音楽を子どものうちにたくさん聞かせない、ということです。 以上、いかがでしたでしょうか? おかげさまで、2004年にやらせていただいたサーベイにより、私が「サーベイキャスター・オブ・ザ・イヤー」に選ばれました。また、ぜひ面白いサーベイをさせていただきたいです。みなさんのご多幸をお祈りします。 |
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