![]() |
|サイトマップ|お問い合わせ| |
|
>>> 旧リーダーズ/メンバーからの移行登録について
|
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
テレビに映るのは、さまざまなもののほんの一部なのだ
犬猫投票は4日目になりました。続々と届く投稿コメントは、回答そのものは犬に押され気味の猫派がほとんどになりつつあり、「猫がどんなに素晴らしいか!」という話が満載されています。猫派の底力(?)ここにあり、という感じです。投票結果で犬派に押され気味の猫派の闘士が、いいや、そんなことはないぞ、犬なんかより猫のほうが素晴らしいんだ!とパソコンの前で「ニャオーン」と叫んでいる、とそういうことなのかもしれません。 さて。これはどんな仕事でもそうなのですが、仕事の結果として出口に現れるものは、それまでの準備や試行錯誤や失敗や改良や無駄や、そうしたものを結局すべてそぎ落とした形として、僕たちの目の前に出現します。 テレビの仕事もそうです。取材した結果、うまくいかなくて没になったり、100本のビデオテープを回して撮影したもの(20分テープだとなんと2000分です)を編集して5分に凝縮したり、当日とんでもない事件が起きて3分で放送しようと思っていたものが25秒しか時間をとれなかったり、つまりテレビに現れるものは、取材や下調べしたものの中の本当にほんの一部なのです。 逆に言えば、放送するということは、ほとんどのものを捨てる作業である、と言っても言い過ぎではなかったりするのです。 きのうの街頭インタビューの話をしてみましょう。例えば、100人のインタビューをとったとしても、時間的制約があって10人しか放送で使えなかったとします。その時、90人が犬が好きで10人が猫が好きだったとしても、8人の猫派と2人の犬派だけを使って放送すれば、「世の中の人はほとんど猫が好きなんだな」と視聴者の皆さんは感じてしまうことになります。(当然です。あとの90人の発言を皆さんは聞けないわけですから)。もっともこういう場合、僕らは、実際は、せいぜい猫派2人、犬派8人くらいの割合でバランスをとってインタビューを編集するようにはしてますけれど。 そんなことを踏まえた上で、投稿の中で印象に残ったものを見てみましょう。 wakano…さんは「職場で朝から夕方まで取材されたのに放映はほんの10分(テレビでの10分って本当はものすごい分量なのですけれどね。)あるかないかで驚いた」わけですし、神奈川のゆかりっくすさんのおじいさんは、「インタビューを受けていいこともいっぱい言ったのに酔っ払いのおじいさんが大声で小言を言ったみたいな印象になってしまった」ということですし、東京の星みずきさんの知り合いの犬は「わんぱく君なのに結構お利口さんに映っていた」そうで、つまりは、そういう取材の実際と放送の現実とのため息がでるようなギャップ、というのはたいていの場合、テレビの世界では生まれてきてしまうものなのです。 そして、それはテレビニュースの本質を知る上で、かなり重要なポイントだと僕は考えています。 続きはまたあした話そうと思うのですが、きょうは引き続き「あなたはテレビに出たことはありますか? その取材や出演と実際の放送とはどうだったんですか?」という質問に加えて、もっとも大きなテーマをここで皆さんに聞いてみたいと思います。 「あなたはテレビニュースを100%信じていますか?」 ご意見をお待ちしています。 |
『報道ステーション』チーフディレクター |
|
|
|
|
|
|
|
| ©2000-2009 ewoman,Inc. | |個人情報について|利用規約|各種お問い合わせ・お申し込み|会社概要| |